あまねくネコ目を対象とする猫ジャーナルとしては、ヒョウ属も見過ごせないわけです。ヒマラヤ山脈や中央アジアの山岳地帯に生息する大型の肉食獣・ユキヒョウは絶滅危惧種で、野生の生息数は地球上にわずか3000〜7000頭しかいないと推測されています。動物園での飼育数は約600頭と言われ、日本では多摩動物公園や旭山動物園、熊本市動物園などで飼育が行われています。
でっかい手足に長くて太いシッポ。そして、真っ白な体毛に映える黒のヒョウ柄。なんとも言えぬデカ猫の魅力をたたえるユキヒョウを守るプロジェクトが、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて支援を募集中です。
このプロジェクトをすすめているのは、非営利の任意団体ツインズトラスト。以下に挙げるユキヒョウ減少の原因に対して、
- 地球温暖化の影響により、生息地となる高山の寒冷地が減少
- 急激な人口増による、生息地の縮小
- 家畜を襲う害獣として駆除の対象に
- 毛皮の素材や漢方薬の原料にすることを目的とした乱獲
支援金を元にした、このような活動を通じてユキヒョウの保護を図るというものです。
- 生息エリア特定のための調査
- 家畜を守る「柵付き小屋」の設置
- 生息地域の住民に環境教育を実施し密猟を防ぐ
2013年にも、クラウドファンディングの支援を元に、モンゴルでの野生ユキヒョウ保全活動を行っていまして、今回はインドを活動地域として再び野生のユキヒョウを保全するための支援を募っています。
支援者に贈られる報酬(リターン)の一つとして、今回のプロジェクトで保護対象地域となっているインドの家畜の羊毛で作られた、猫じゃらしが用意されています。天然羊毛の手作りネズミであります。つまり猫のオモチャをゲットすると、野生のユキヒョウを助ける活動を支援できるというわけです。その猫じゃらしを用いた際の猫の反応が公式動画としてアップされていましたので、参考にどうぞ。
目標金額は150万円で、支援の締切は2015年12月16日(水)まで。猫じゃらしをゲットできる支援金額は、7500円または35000円の2種類のみですが、支援金額の種類はこれ以外にもありますので、適宜おサイフと相談の上お選びください。LINEユーザー向けに、オリジナルキャラクター「ユキヒョウさん」のLINEスタンプもあります。
大型猫の保護活動といえば、2007年にはわずか約30頭しか確認できなかった個体数が、2014年の調査では約60頭まで回復したアムールトラの例が思い出されます。ユキヒョウのほうも、ぜひとも増えてくれるよう、猫ジャーナルとしてお祈り申し上げます。
[まもろうPROJECT ユキヒョウ #2.インド編「人とユキヒョウの共存」/CAMPFIRE、まもろうプロジェクト/ツインズトラスト]
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