人生という歯車を潤滑に回すために、必要なスキルの一つ、それがおねだりであります。媚びるわけではなく、へつらうわけではなく、自己の非力を静かに認めながら、他者の持つ優れた能力や資力を、有難く使わせていたただくために、必要なものとはなにか。それは猫の世界も同じかもしれません。それではさっそくプレミアムフライデーに使いたくなる、至極の甘えん坊スキルをご覧ください。
飼い主と思しき女性に撫でられる黒白猫さん、撫でる手が止まると、一般的に見られる「鳴き甘え」メソッドは用いずに、肉球でそれとなく合図を送る「肉球タッチ」メソッドを用いて、至福のマッサージをゲット。再び手が止まると、今度は目を合わせて一タッチ、目をそらせてもうひとタッチを駆使する「一人時間差肉球タッチ」を発動させ、首尾良くナデナデゲットであります。ストレートにねだるのも一案ではありますが、緩急を使い分けて継続的に相手の譲歩を引き出すテクニックにこそ、サスティナブル社会に求められるものではないでしょうか。
[Cat politely asking to get petted/YouTube]
山口瞳 電子全集10 1964年『マジメ人間』
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