分かります。くっつきたいのではないんです。息づかいの伝わるすぐ側で、見守っていたんです。
人間同士の間柄でも「適度な距離感」があって、それは人によって違うように、猫同士でも猫と人間との間でも、適度な距離感があります。猫の集会場で、着かず離れずの距離を保ちながらも一所に集まっているのも、一団となっている猫たちのうちで力ののあるものが上のほうに、影響力の弱いものは地面のほうにいるのも、適度な距離感を保つ工夫のはずです。
PCを見ながらカチャカチャ作業していると、のそのそとやってきて、膝に乗るわけでもなく、画面の前に割り込んで存在感をアピールするでもなく、窓の外と飼い主が見えるポジションで、かろうじて飼い主から手が届かないくらいの距離でお昼寝している、本日の美人猫。
いつも飲んでるコーヒーの香り、不規則に鳴り続く打鍵音、そして、ブルーライトに照らされる飼い主の顔。どれもが猫にとっての日常で、平和の証で、いつまでもこういう時間が続くことを信じて疑わない、そんな猫の永遠の時間を象徴する美しき寝顔を捉えた一枚なのであります。
[Photo by Ioana Tabarcea on Unsplash]
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