猫の医療保険を選ぶ基準の一考察

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目指せ、ご長寿。ともに白髪の生えるまで。

猫を含め、公的な医療保険のない、ペットの医療費は高額になりがち、とはよく耳にしますが、実際に直面しないと、あまりピンとこないものです。先日、知り合いの方から「犬の治療費で車が買えた」という話を耳にして、これは健康なうちに考えておかないとならぬ、と思い、猫の医療保険を選ぶべく、いろいろなペット保険を比較検討しました。その情報が、猫の医療保険選びの参考になればと思いまして、選んだ基準とその理由をまとめてみることにします。

その1:損害保険会社と少額短期保険会社の違い

現在ペット保険を運営している会社は、「損害保険会社」と「少額短期保険会社」の2種類に分かれます。後者は、2005年4月に成立(施行は翌年4月1日)した保険業法改正(「保険業法等の一部を改正する法律」)によって、創設された新しい枠組みです。保険業法改正以前に存在した、根拠法のない共済、いわゆる無認可共済事業は、保険会社として免許を取得するか、少額短期保険会社として登録するか、どちらかに移行することとなりました(参考記事:「特集:ペット保険は今後どう変わるか?」/ペット産業・市場ニュース)。

「保険会社(損害保険会社)」と「少額短期保険会社」との違いは、こちらの金融庁の資料にわかりやすく、表でまとめられています。

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(金融庁「保険業法等の一部を改正する法律の概要」より抜粋)

また、より詳しい違いは日本少額短期保険協会のこちらのページが参考になります。「少額短期保険業者に課される規制」を比べて見ると、保険会社と同じ箇所も多く、一概に少額短期保険会社だから財務基盤が弱い、とは言えないことが見て取れます。

保険契約者側から見たときに、両者の違いが際立つのは会社の破綻時です。もしも、保険会社が破綻した場合には「損害保険契約者保護機構」による補償があります。一方、現状では、少額短期保険には、破綻時の契約者保護機構はありません。そのため、法務局へ供託を義務化され、その供託金で契約者の保護を図ります

我が家の場合では、破綻のリスクはなるべく小さくしたいという理由から、保険会社によるペット保険から、選ぶことにしました。

その2:「50%」「70%」よりも「支払限度額」を重視

各社のペット保険では、「50プラン」「70プラン」といった具合に、治療費の50%、または70%を保険金で補填する保険商品が多いです。また、保険金支払いを手術時だけに絞って保険料を低廉に設定したものもあります。治療費を払う側としては、保険金の多い方が嬉しいですが、当然のことながら、同じ会社の「50%補填プラン」と「70%補填プラン」では、後者のほうが保険料は高く設定されています。さらに、同じ割合を補填するプランであっても、保険会社が異なると、保険料にも差が出ます。

あくまでも予想ですが、この各社の差は、人間の医療保険と違い、「標準生命表」にあたる、保険料の基準となるデータが、各社で異なるためではないかと思われます。

しかし、保険商品名に「50」「70」とあったり、各社の紹介ではその数字が強調されているため、そこに目が行きがちですが、それよりも「1日あたりの支払限度額」「保険期間中(1年間)の支払限度額」のほうが重要です。70%を補填してくれるといっても「1日あたりの支払限度額」が設定されていれば、後者の限度額が保険金の支払い上限になります。猫の治療費は高額になることも多いので、割合よりも1日あたりの支払限度や保険期間中の支払限度を重視しました。

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その3:保険金の支払われ方を確認

もう一つ、保険料の差を生み出している理由と考えられるのが、保険金の支払われ方の違いです。ペット保険の保険金支払方法は、大きく2種類あります。

●A:人間の公的な「健康保険(国民健康保険等)」と同様に、ペット保険証を提示して、保険で補填される分を除いた自己負担分のみを窓口で支払うタイプ

●B:窓口で猫医療費の支払いを済ませた後、保険会社へ保険金を請求し、後日返還されるタイプ

前者の支払い方法は、保険金請求の手間が省け、手元に用意する金額も少なくて済むメリットがありますが、現状は対応できる動物病院は限られています。もし保険証提示支払に非対応の病院で治療を受けた場合は、後者の支払い方法になります。つまり、「A or B」タイプか「Bのみ」の2種類になります。この保険金の支払い方法の違いで、保険料を比較してみると、Aタイプに対応しているペット保険のほうが、概して保険料は高くなっています。

我が家の場合、

●かかりつけの、近所の動物病院はAタイプの支払には非対応
●仮にAタイプの支払に対応している動物病院がかかりつけでも、引越等で変わる可能性もある
●「A or B」になるということは、Bタイプで支払うことを前提に貯蓄もしておいたほうがいい
●Aタイプの保険料より割安なので、差分を貯蓄に回しておけばいい

という考えから、Bタイプの保険を選ぶことにしました。


その4:割引適用後の保険料で比較

最後は、負担する保険料の差。会社によっては、「マイクロチップ割引」「多頭割引」「無事故継続割引」など、保険料が割引になる条件が提示されています。また、人間の保険と同様、月払いよりも年払いのほうが、総支払額は小さくなりますので、年払いを前提に、現状適用される割引(我が家の場合、2匹いるので「多頭割引」)を踏まえて、各社の保険料を比べました。



以上の観点で検討した結果、アクサダイレクトの「ペット保険」が、我が家の場合もっとも適しているだろう、ということになりました。あくまでも我が家の場合ですので、すべての猫飼い主さんに当てはまるものではありませんが、猫の医療保険選びの参考になりましたら幸いです。

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